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訪問看護がきついと感じるのはどんな時?仕事の苦労とやりがい、心を休める対処法

2023年08月31日

「訪問看護は過酷な職業って本当?」

「長く続ける方法はあるの?」

そう悩んでいる方も多いでしょう。

そこで今回は訪問看護がきついと感じる理由と対処法について解説します。楽な仕事とは言い難いですが、その分訪問看護ならではの魅力もありますので、合わせてご紹介します。

訪問看護として現在働いている方はもちろん、これから訪問看護を目指したい方もチェックしてみてください。

訪問看護がきついと感じるのはどんな時?仕事の苦労とやりがい、心を休める対処法

訪問看護がきついと感じる理由

まずは訪問看護がきついと感じる理由について解説します。

訪問看護の実態をこの機会に把握していきましょう。

体への負担が大きい

病院看護と訪問看護は似ているようで全くの別物です。訪問看護の場合、治療以外にも入浴の補助や歩行訓練、あるいは精神的なケアや福祉用具のアドバイスなどを行います。

「病院ではやらなかったこと」がある分、はじめは苦労を感じる方も多いです。一方で、1件ごとに環境が異なる状況で臨機応変な対応力が求められる部分は、訪問看護ならではの面白さでもあります。利用者一人ひとりに寄り添うケアができる訪問看護は病院とは異なる充実感があります。

人間関係の構築がむずかしい

訪問看護の特徴は、他の医療機関や他職種と多く関わります。機関ごとに報告の仕方や連絡手段が異なることも多く、コミュニケーションの取り方を覚える必要があります。

また、訪問看護はご利用者の自宅が現場になるため、利用者のご家族とコミュニケーションを取る場面があります。こうした様々な人とのコミュニケーションは苦労を感じることもあります。

逆にいうと、ご家族を含めた様々な人とコミュニケーションを取りながらケアができるのは心強いことでもあります。ご利用者のパーソナルな情報はご家族からの方が聞きやすいことも多く、必要なケアやコミュニケーションの仕方を把握しやすいというメリットでもあります。周りの人と良い関係を築いていくことで、心の負担も軽減できます。

人と接すること・コミュニケーションを取ることが好きな方、相手の良い面を見つけてポジティブに接することができる方であれば、訪問看護の現場で充実感を持って取り組めるはずです。

オンコール対応がつらい

オンコール対応とは利用者の緊急呼び出しに備え、自宅でいつでも出勤できる体制を整えておく出勤形態です。

休日や深夜に対応しなければいけないつらさや、当番の代休がないのは看護師を苦しませる要因の1つ。

オンコールの夜勤出勤後に通常出勤するケースもあり、体力に自信のない人はきつく感じるでしょう。

オンコールの対応は当番制にしているステーションが多く、1日単位や週単位で交代など、ステーションによって様々です。また、オンコール電話がなっても必ず訪問する必要があるわけではなく、多くは電話相談だけで済みます。

オンコールのつらさはこの当番の頻度やオンコールの回数によって異なりますので、現場次第ということでもあります。

1人で判断する場面がある

訪問看護では1人で訪問回りすることが基本で、個人の判断による責任が大きくなります。現場では他の看護師の手を借りることは難しく、イレギュラーな場面ではプレッシャーになります。

また、リハビリや終末期の看護など、経験のない疾患や対応を求められる場合があります。そのため広い専門知識と経験、判断力が求められる仕事です。幅広い看護の領域を自分から学んでいく姿勢が重要です。

ステーションによっては、他の看護師との連携や教育・研修に尽力しているところもあります。社内SNSなどで訪問看護師同士で利用者の情報を共有しているところもあります。手を借りることはできなくても、他の看護師の指示やアドバイスをもらうことで解決する場面もあります。わからないことは素直に周りに聞いて、柔軟に解決していく姿勢も大切です。

業務の幅が広い

訪問看護で行う仕事は看護業務だけではありません。

入浴介助・オムツ交換・トイレへの誘導など、病院では経験しない業務もこなす必要があります。また、先述の通り経験のない疾患を扱う場面も多く、覚えなければならない知識の範囲は広いです。

多くの業務を行う分、利用者やご家族と時間をかけて向き合うことができます。ターミナルケアにおいては利用者やご家族の声に応えながら、最期まで関わることができるので、深いやりがいを感じることができます。

訪問看護がきついと感じた場合の対処法3選

続いては訪問看護がきついと感じた場合の対処法について解説します。

訪問看護の現状を踏まえ、自分自身に合った対処法を実践していきましょう。

職場に相談する

訪問看護できついと感じたら、1人でため込まず職場に相談しましょう。

ステーションによっては訪問看護師の心のケア、仕事に関するアドバイスなどをしてくれるところもあります。先輩看護師などに相談するだけでも心の負担が軽くなるかもしれません。

心も体もつらくなって動けなくなってしまう前に、上司やマネージャーに相談するようにしましょう。

訪問先を変更してくれたり、シフトを変えてくれたり、必要な措置を取ってくれる可能性があります。

うまくストレスを発散させる

きつい仕事を毎日淡々とこなしていても、ストレスは溜まっていく一方です。

仕事の質は下がり、ミスやトラブルも多くなってくるのが実情。

そんなネガティブな事態を防ぐためにも、自分なりのストレス発散方法を探しておきましょう。

映画鑑賞や読書などのインドアな趣味を楽しむのも良いです。

ランニングやキャンプなどでアウトドアな趣味を満喫するのもおすすめと言えます。

いずれにしても、自分に合った娯楽を見つけていきましょう。

転職を検討する

職場に相談しても、自分なりにリフレッシュを図っても改善されない場合、転職を検討するのも1つの手です。

看護師資格を所持していれば、今の職場以外にも、様々な職場へ転職できます。また、地域や施設によって労働環境が異なる場合もあります。どうしても苦しい場合は無理せず他の環境への移動を検討しましょう。

職場への相談が難しい・大きな苦痛を感じている方へ

過度な労働や休む暇がない・人間関係が劣悪で相談できない・辞めたくても辞められないなどの場合は、自分1人だけで解決するのは困難です。迷わず専門機関に相談することをおすすめします。

・ハローワーク

・社内通報窓口

・労働条件相談ほっとライン

・労働組合

・労働基準監督署

・弁護士 など

労働環境の良し悪しはステーションによって異なります。別のステーションに移るだけでも状況が変わる可能性もありますので、今の環境から抜け出す方法を考えていきましょう。

まとめ

訪問看護はやること・できることが多く、心と体の負担が大きくかかることがあります。そのため、周りの環境やオフの使い方を工夫するなどして、上手に肩の力を抜くことが大切です。

利用者やご家族と密に関われること、自分の経験やスキルを活かせること、他の看護師や医師、ケアマネジャーなどと連携したサポートができることなど、訪問看護ならではの魅力もあります。

自分なりのやりがいや、自分なりの訪問看護の魅力を見つけることも、この仕事を長く続ける秘訣です。周りの人と支え合いながら、日々仕事に取り組んでいきましょう。

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